昨今の状況やテレワークの普及に伴い増えて来たのが、リモート面接です。
遠隔地の企業と面接を行う一次、二次面接においてはこの方法が採用されることも少なくなく、今後も普及が予想される採用方法の一つになっていくと考えられます。
とはいえ、直接会って行う面接の経験はアルバイト等でもあるかもしれませんが、リモート面接の経験値がある方は、学生・社会人共にそこまで多くはありません。
だからこそ、このリモート面接という制度においては実力の差と同じくらいアピールの差が顕著に出やすくなります。
これを利用して、面接の通過率をアップさせるちょっとしたコツを解説していきます。
基本は対面の面接と同じ…だけど…?
基本的には、対面の面接で気をつけなければいけないことは同じです。
(姿勢や声、笑顔、服装等は一般的な面接マナー解説というものが広く知れ渡っているかと存じますので、今回は割愛致します。)
むしろ、入退室がなくなった分楽になった、とも言えます。
しかしながら、リモート面接と対面面接の決定的な差は、「学生が面接を受ける場所の環境差」に他なりません。
リモート面接では外的要因が影響を及ぼす
対面企業が用意した環境で、同じように面接を受けることで外的要因を排除し、学生個人のみに集中した面接を進めることが出来ます。
しかしながら、リモート面接では、カメラからの見え方や学生本人以外に視界に映るもの等、外的要因が強く影響を及ぼします。
企業としては、このようなことを避けるよう努めていますが、それでも人間の感覚で外敵要因を全て排除することはとても難しいことです。
また、社会人の一般常識として、相手に失礼なものを見せない、なるべく綺麗に、清潔感が見えるように見せる、というのは当たり前の努力とも言えます。
(このような対応は、入社後にお客様や製品・サービスに対して真摯に対応出来るか、という側面からの評価が可能です。)
キレイな部屋がない、等といった言い訳は通用しません。企業からしたら相手のことを考えられるかを見極める最大のチャンスです。
そのため、この外的要因が評価の対象として加わる、という意味では、新しい評価対象が出来る、即ち差を付けることが出来る方式だと言えるでしょう。
通過率が上がるリモート面接の方法とは
これより、その手法について解説していきます。
どれも当たり前のことのように見える方もいるかと思いますが、他の学生も同様に気をつけている以上、その当たり前のことがどこまで徹底されているかで比較評価されてしまいます。
是非この記事を参考に、現在の環境を振り返って確認してみて下さいね。
カメラの設置位置
インスタグラム等の写真コンテンツを使いこなしている学生であれば、カメラから映る角度によって人の印象がどれだけ変わるのか熟知している方も多いでしょう。
そうでなくても、なんとなく普段から写りが悪いなぁ、なんて感じる方もいるでしょう。
基本的に、人間がカメラに映る際は下から映ると暗い表情に見え、上から映ると目も自然と開き明るい表情に見えます。
もしあなたが自分の視線よりも低い位置にカメラを設置しているのであれば、高さを確保し、自分の目線とカメラの位置がなるべく並行になるようにして下さい。
ローテーブルがない!という方は、一時的にでも机の下に雑誌類等を置き、テーブルの位置を高くすることで視線を確保するのがベストです。
面接での基本は、少し顎を引いておくことです。
もし、自分よりも下の位置にカメラが来てしまうと顎を引くどころか顎が全面的に出てしまいますし、目線が下がることから目も開きにくく、あまり印象の良い顔にすることが出来ません。
ただし、緊張状態で顔が硬直しやすい中、あまり上に設置しすぎると、今度は睨んでいるかのような印象を与えてしまいます。
なるべく、カメラの位置と顔は平行になるように心がけましょう。
視線の確保も大事
カメラを並行に設置しても、画面ばかり見てしまうと、視線がどうしても別の位置にいってしまいますね。
PCでもスマートフォンでも、カメラの位置は本体の上部についていることが多いので、面接官の表情を見ようと画面に集中していると気づかぬうちに視線が下がり、表情も暗く見えてしまいます。
また、画面を見ている以上、カメラの向こう側では、こちらを見ているようには見えない、ということも理解する必要があります。
面接官側としても、カメラの位置の問題があるとはいえ、目線が合っている方が安心しますし、印象もいいのは間違いありません。
PCで相手のカメラの表示位置が変えられる場合は、なるべくウィンドウをカメラの周辺に近づけて設置するのが望ましいです。
スマートフォンの場合は横置き出来る場合は横設置して視線が多少外れてしまっても目線が下に下がらないようにしましょう。
どちらの対応も難しい場合でも、面接官とカメラの間辺りにテープ等で印を貼り、そこに視線を向けて会話を行う等、なるべく視線が確保出来るような工夫をすることが、より表情をよく見せるコツです。
部屋の背景は綺麗に!
当然のことですが、部屋の背景はなるべく綺麗に見えるように、最良は壁しか見えない状態です。
なるべく壁に近づいて行うのがいいでしょう。
事前に壁紙がボロボロになっていたり、物が散らかっていないか、生活感が出すぎていないか等をチェックしましょう。
もちろん印象の問題もありますが、何より面接官に集中してもらうこと、自身のアピールを聞き漏らさないようにしてもらうことが最大の目的です。
面接官の目の中に別の物が入ってしまうと、集中が途切れてしまい、学生本人の印象が残らなかった、なんてことにもなりかねません。
また、部屋も白系の壁紙にして少しでも明るく見せる方がよいです。
貸会議室やレンタルスペースの活用も手の一つ
そんな部屋がない場合は、貸会議室やレンタルスペースを借りるのも手です。
ビジネス利用されることも多く、料金もそこまでかからない場合も多い為、リモート面接の予定をなるべく一つの日にまとめて利用をしましょう。
何より自宅とは違う環境という点から、集中して就活に励める、というのも大きなメリットの一つです。
全国の貸会議室の情報は、スペースマーケットで確認出来ますので、是非確認してみて下さいね。
なるべく明るい部屋をチョイス
部屋はなるべく明るい部屋をチョイスしましょう。
今まで何度か説明した通り、とにかく明るい表情を見せることが一番です。
特に女性の場合は、電気も暖色系より白色系を推奨します。
自分の家の電球の取替等はしっかりしておきましょう。
ただし、過度に明るくすることは厳禁です。
少しでも綺麗に写そうと、非現実的なレベルで明るくしてしまうと、面接官としても学生本人の素顔が見えていない感覚に陥ってしまいます。
映像において照明は非常に重要な材料ですが、あくまでも自然光に拘りましょうね。
カンペを立てておく!?
これはリモート面接ならではの手法です。
カメラの背後の辺りや、画面にカンペを貼り付けておく、ということが可能です。
しかし当然ですが、話したいことを全部台本のように書いておく、という意味では御座いません。
自分の主要エピソードを軽く書いておく、という意味です。
例えば、ゼミやサークルでのエピソードをもとにリーダーシップをアピールしたければ、「ゼミ・リーダーシップ」という内容のメモを箇条書きにしておくことで、エピソードの端っこを忘れないようにすることが出来ます。
これにより、アピールが足りないままになってしまう、ゼミでのエピソードそのものを話し忘れた、という最悪の事態を避けることが出来ますし、逆にどのエピソードを話そうかな、と考える余裕も生まれるわけです。
但し、設置の位置はカメラや視線の位置から逸れないことが大前提です。
露骨に視線がズレていれば面接官も察しますし、そうでなければそうそう気付くことはありません。
データホルダーを立てておく、というのも手の一つですね。
過度にやりすぎない
ここまでいくつかリモート面接について解説してきましたが、どれも過度にやりすぎないことが大切です。
テレビ電話で友人同士で確認する、家族に協力してもらって不自然ではないか、スクリーンショットを撮ってもらって確認し、不自然になっていないか必ず確認しましょう。
大事なのはかっこよく、かわいく見せることではありません。
あくまで自然且つ明るく見せられるか、という点です。
リモート面接にはリモート面接なりの対策があります。
是非上記を参考に、対策を立てて頑張って下さいね。