今回は高校中退〜高卒認定取得までについてです。
前回までの2つはこちら
高校中退後、ぶらぶらするわけにも行かず、とにかく色々な仕事を経験して働いていました。
職人や便利屋さん、貿易系の営業、掛け持ちでコンビニバイトをしていたこともあります。
とにかく色々な経験をしましたが、この経験が後々効いてきます。
社会人の楽しさと焦り
いろいろな仕事をしてましたが、特に貿易系の営業と職人は力を入れてやってきました。
貿易職に関しては大学に入ってからもやっていましたしね。
で、この貿易職では客が外国人です。
こちらの商品を外国人が買う、メイン層はアジア系やアフリカ系の方々でしたが、8割くらいの人が日本語を片言ながら使えます。
しかし問題は2割で、英語と母国語のみしか出来ない方や、一部には母国語のみしか使えない、という方もいました。
つまり、日常に染み付いたアップル、ネーム、ドッグ等の簡単な英語すら理解出来ないわけです。
私自身、これには本当にもどかしさを感じました。
自分はただでさえ最も一般的な英語すら出来ないのに、母国語しか出来ず日本語はおろか英語すら出来ない人もいる、自分が見えている部分は本当に狭い世界なんだろう、と10代ながらに強烈に思い知らされました。
言語以外でも、海外取引という都合上、どうしても相場はつきものです。
トレーダーのように1円単位の動きをPCで見ているわけではありませんが、世界情勢によって取引先の優先順位の決定、取引金額の変更等、チェックすることは欠かせませんでした。
実際、10代後半でここまでの経験をしている人はそう多くないと思います。
そういう意味では自信が付きましたが、その一方で、いくつかの焦りがありました。
自信と危機感の10代
1つ目の焦りは、仕事でなんとなく感覚を掴んで遂行しているものの、世界経済について何も知らない自分の無知さ(今考えたらこの年令なら当然なのですが)
2つ目の焦りは、母国語しか出来ない自分がどれだけ世界で役に立たない人材なのか、という無力さ
3つ目の焦りは、いくら色々経験しているとはいっても、あくまでも「(10代で)ここまでの経験はすごい」という、20代、30代にもなればこういう人は当然のように出てくるだろう、自分はずっと同じことをやり続けるだけで、もっと凄い人は今後たくさん出てくる、という危機感
そして最後の焦りは、同級生が皆青春を謳歌し、学生時代にしか出来ない経験を多くしている中、自分は大人になってからでも出来るであろう仕事をしている、という嫉妬です。
これだけたくさんの焦りを持っていて、自分は今後生きていけるだろうか、ただでさえ高校受験も失敗して後悔している中、こんな形でいいのだろうか、と苦悶し、進学をする決意をします。
もちろん、Rちゃんに色々と言われたことに対しての復讐心みたいなものもあります。
Rちゃん側からしたらなんてことない、どうでもいいことかもしれませんが、個人的には言ったことを後悔させてやろうとメラメラ燃えていました。
いざ高卒認定へ
こうして、私はなんとか進学する方法を探しました。
当初は通信制高校に入り、遅くなってでも、という思いもありましたが、この焦りと復讐心を晴らすべく、なんとか現役に拘りました。
そこで見つけたのが、高卒認定、という方法でした。
昔は大検とも言われていたようです。
これを取れば、みんなと同じ年齢で大学に行って同じように青春も謳歌出来る、英語や世界経済について勉強も出来る、メリット以外何もありません。
こうして、高卒認定の勉強を始めたのは17歳、高校に行っていれば高校2年生の時です。
すぐに高卒認定について調べ上げました。
高認の勉強開始〜初受験
とはいえ、自分には塾に行って学ぶお金もない上、進学するとなれば資金も必要な為、仕事をやめるわけには行きません。
そこで、一旦作戦を考えます。
高卒認定は年に2回、1回目は既に終わっており、秋の2回目のタイミングでした。
一先ず高校受験の時にも捨てており、アルファベット書けます!程度の実力しかない英語を捨て、今回は他の科目のみ受験する、このうち取り切れなかったものは1年かけて3年生の歳、つまり英語を取るタイミングで2回に分けて一緒に取り切る、という方法です。
受験費用は1万円もかからなかったので、働いていた身をしては出せない金額ではありません。
そのため、今回は練習、取れたらラッキー、と割り切っての受験です。
直近では高卒認定まで3ヶ月後、すぐに出願を済ませ、仕事に勤しみながら一日1〜2時間程度の勉強をします。
で、来る高卒認定試験、あっさり英語以外の科目を取ってしまいます。
上記記事でも上げていますが、高卒認定は100点中45点も取れればほぼ合格確定、成績云々は形式上は評価が出ますが、実際のところ使いみちがないため、45点取れればいい、の精神で範囲を絞って勉強していたことが効きました。
こうして残るは英語です。
こんなに簡単に取れるなら英語も楽に取れるだろう、受験も楽勝だろう、と自分の力を過信し、次回高卒認定のギリギリまで仕事だけをし続けます。
サボり癖と共に迎えた高卒認定
こうして、3年生の歳の8月、英語受験の日が来ます。
出願は4月〜5月、試験は8月なのですが、実際は出願後も何もせず、なんとかなる、なんとかなる、と思いながらほぼノー勉で当日を迎えてしまいました。
やったことは中学英単語序盤の30語の暗記のみ。
結果は勿論不合格です。
明らかになめておりました。
これでは後がありません。あと1回しかない高卒認定、これを逃せば現役で大学に行く等夢のまた夢です。
ここで私はようやく尻に火がつき、英語の勉強を始めます。
それでも中学レベルの知識は皆無、まず始めたのは中学レベルの英語です。
英単語も同時に勉強を進めて行きます。こちらも中学レベル。
勉強時間は1日1時間〜2時間程度を3ヶ月です。
正直尻に火がついてこれではなめすぎもいいところです。
実際、試験日の頃には中学レベルがやっと終わったところで、高校レベルには一切手を付けていませんでした。
で、受験当日。知っている単語をもとになんとか無理くり回答を進めて行きます。
やってみると、文法問題が少なかったこと、4択問題だったこと(ワンチャンが狙える)、単語だけで無理くり回答を導き出せる、という内容が多かったことから集中して解けば回答にたどり着くことは出来ました。
で、試験も終わり1ヶ月が経った頃。
結果として、合格していました。
継続が必要な英語でもない頭をしっかり使えばなんとかなるとわかりました。
こんなんでいいのか、とも思いましたが、結果は結果ですし、これで晴れて現役で大学に行く権利を有したわけです。
大した勉強時間もないまま高卒認定を取得してしまった私は、こうして大学受験、泥沼に足を突っ込んでいきます。
この時既に12月、センター試験は1月、私立一般受験は2月です。
お金もまだ充分に溜まっていません。
ここからが本当の地獄です。
今回は以上です。