転職活動において、もしかしたら通過率が高くなるかも?と思って、なんとなく直接応募しようと思っていませんか?
各企業は人材発掘に漏れがないよう、各ホームページにリクルートページを設けています。
しかし、直接応募には実はそこまでメリットはなく、むしろデメリットが発生しやすいものです。
転職サイトや転職エージェントとの比較、といった単純な話ではなく、経験上、直接応募には明確に使った方がいいケースが限定的に存在します。
直接応募して採用率が上がるパターン
経験上、直接応募でメリットが発生するパターンは、明確に2つに限られます。
また、同時にこの2つには共通必須事項があります。
それでは解説していきます。
転職サイトと記載する内容が似通っている場合
通常、企業はホームページのみで採用活動を行うことはほぼ皆無といって差し支えありません。
転職サイトやエージェントを経由して求人情報を公開しています。
まずは前提条件をご確認下さい。
話を戻します。
転職サイトを経由する場合、設置されている質問の数など、転職サイトを経由する際に記入する内容と直接企業に応募する際に記入する内容が異なる場合が多々見られます。
例えば、転職サイト経由で応募する際には志望動機を記載する場所がないのに直接応募する際には必要になる、直接応募の場合は志望動機+熱意、等記載内容が明らかに被ってしまう部分がある、といったように明確に差が出ます。
「記載する場所がいっぱいある方が熱意が伝わっていいんじゃないの?」
という考え方の人もいるかと思いますが、転職活動においての熱意はそこまで参考になりません。
熱意が役に立つのはあくまでも新卒の就職活動くらいでしょうし、それでも必要とされるのは大方書類選考通過後です。
記載事項が増えることによって転職活動が長引いてしまうのは、結果的に効率性を落とす形になってしまいます。
また、結果論に近い考え方ですが、大部分の応募者は転職サイト経由で応募を行いますので、書類選考に通過出来なかった場合に他とは違う内容で応募するのは、落ちた際に納得感が発生しにくかったりします。
もちろんそれによって熱意を多く伝えられるのは良いことですが、先述の通り熱意が大切なのはもっと後ですし、むしろ長文記載によってボロが出てしまいかねませんので、行動の足並みは揃えておくのが無難です。
で、転職サイトと直接応募において記載する内容が同一の場合、ここでようやく「熱意」「採用コスト」といった、若干のメリットが発生してきます。
先程足並みは揃えておくのが無難、と述べはしたものの、全く同じ行動をする場合に関しては話が変わってきます。
同じことを回答していても直接応募してきているのとサイト経由で応募してきているのでは印象が異なる(直接のが好印象になりやすい)のは否定出来ない事実でしょう。
掲載内容が同じ場合、同じ労力の場合、採用率が0.1%でも上がるのであれば、効率性の観点から行って直接応募に賭けるのが間違いないのは当然です。
また、多くはありませんが、転職サイトは、事前支払い制のみではなく、人材雇用後に企業から報酬を受取る場合もあります。
もちろん、将来数十年に渡って数億円の給料を支払うのに、たかだか数十万数百万の支払いを気にすることはほとんどありえません。
まず、普通の企業はそういった求人サイトを使うことを織り込んで予算を組みますし、目先の数十万数百万の資金をケチって将来の数千万数億円に悪影響を与える選択はしないです。
しかしながら、ここにも0.1%の確率が発生する場合(例えば不足の事態で予算がギリギリになってしまい、同レベルの人で採用を悩みつつ、尚且つサイトへの報酬後払いで少しでもコストを下げて採用をしたい場合は直接応募を選択するでしょう。)は直接応募する価値はあります。
間に人材採用企業を仲介させるのにはメリットも多く存在しますが、全く同じことを行うのであれば応募者側からすると間に企業が入らない方がメリットが発生しやすいのは当然です。
同じことをしていても、少しでも確率アップをすることが重要なのです。
本当に僅かでしかありませんが、同じことをしていながらその僅かが発生するのであれば、直接応募をしない手を考える価値はないでしょう。
エージェントの事前選考で落とされている場合
まず、前提知識です。
エージェントについては下記記事で詳しく解説しています。
つまり事前選考で落ちている場合、そもそも企業には書類は届いていません。
もちろん、エージェントも適当に選考しているわけではありませんし採用のプロでもあるので、企業側が欲しい人材を把握している以上は直接応募しても可能性が薄いのは間違いありません。
とはいえ、そもそも企業側が応募されたことを把握していないのであれば、直接応募をするデメリットは発生しません。
エージェントを経由しない応募は手間も取られますので大変ですが、結果落ちてしまったあと、直接応募しか手がないのであれば試す価値は充分にあります。
若干の時間は取られますが、むしろ職務経歴書の見直し等を再修正して提出するチャンスとも言えるでしょう。
これも確率の話で、極僅かな確率に対して、複数回の試行回数が得られるのであればチャレンジするべきです。そこまでして行きたい企業なのであれば尚更です。
とはいえ、エージェント側は事前選考で落ちたことを明かすことはありません。
(それっぽいメッセージでほのめかすことはありますが、真偽は定かではありません。)
ですので、あまり事前選考だったのか、企業が選考の結果落としたのか、という部分はあまり気にせずエージェント経由で落ちたのであれば直接応募して良いと思います。
落ちる以上、複数回応募による心象を気にする必要はあまりないですが、決まりは守りましょうね。
必須事項:その企業・業界への深い理解
もちろんどこ経由であろうと事前に研究してから面接に励むのは当然のことですが、わざわざ直接応募してきている以上は深い関心があって応募してきている、と見られるのは事実です。
特に書類選考通過のきっかけに関わっていることも多い第一面接の面接官の場合は尚更です。
完璧な理解、とまでは言いませんが、面接では研究してきたことを見られる、というよりは研究していることを前提条件として面接が行われる、と言った方が正しいでしょう。
ここで生半可な知識を晒せばむしろマイナスイメージです。転職サイトやエージェント経由で「求人を見て興味を持ったので」レベルのスタートラインで応募すればよかった、と思うことになるでしょう。
企業ホームページやIR情報は当然として、ニュースや自身が入社後にどんなことをするのか、業界用のニュースサイトや新聞も存在します。
書類通過後でも時間はありますので、通過後は徹底的に調べ上げ、尚且つ自分の興味関心をガッツリ伝えられるレベルまで引き上げましょう。
出来なければあの手この手で書類選考に通過してもすぐに切り捨てられてしまいます。
それくらいの覚悟で励むべきです。
まとめ:直接応募のデメリット等
これまで、デメリットに関しても多分に含んで解説してきましたが、エージェントを経由しないことによる交渉の大変さなど、直接応募においては多くのデメリットがあります。
この辺りのデメリットは企業が直接関わる転職サイト使用での応募にも共通していますので、下記記事の転職サイト使用デメリットの項等をご確認頂ければ、わかりやすく解説されています。
恐らく社会人としての経験を少しでもしてきた方であれば、数字の重要性や、あの手この手で成約に繋げる重要性は理解していると思います。
ザックリダメな気がする、メリットがある気がする、といった理由でなんとなく方法を考えるのではなく、何を選んだら確実性が上がっていくのか、を明確にしながら転職活動をしていくのが結果に繋がるのは間違いないです。
人柄や実績も去ることながら、転職データにも少しでも興味を持って活動を進めていけば、より良い転職活動が出来ると思います。
頑張って下さいね!