建築業界の楽な仕事・職人って?基準や選び方について

職人

建築業界において、肉体労働はつきものです。
とは言うものの、やはり人間なるべく楽な仕事をしたいと思うのが心情だと思います。

今回は、楽な職人って何?という疑問を解説していきたいと思います。

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職人の仕事は2つのパターンに区別出来る

まず、職人の仕事のパターンを大まかに2つの種類に区分して考えましょう。
もちろん両方を兼ねる為に非常に過酷な職人、というのも存在しますが、どちらも兼ね備えていない職人というのはいません。
尚、分け方自体は複数あるのですが、大まかな内容は大体一緒です。

これが職人の仕事におけるベースとなる部分と言えます。

1、体力重視

肉体労働で重量物を多く運んだり、炎天下での多量の作業、天候に左右されながらのスピード勝負です。
防水工や塗装工等、比較的外装側の仕事に多いと言えます。

また、屋内作業でも同様で、大型マンション等の改修工事の際は工程をずらさずに手際よくこなすスピード感のもと、仕事を進めていく必要があります。

2、技術重視

決して体力重視の仕事に技術がいらないわけではありません。
しかしこの技術重視の仕事では、一人前になるのにより時間がかかります。

また、住人の目に見えやすい位置にあるものがほとんどな為、雑な仕事をしたら今後の仕事への影響は多大になります。
人員不足の建築業界といえど、特に技術重視となる業界においては人がいればいい、というわけではありません。

主に壁紙等の内装職や左官屋等の職人に当てはまると言えます。

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都会型か地方型か

では、先述の体力重視、技術重視を別の視点で見てみましょう。

サラリーマンが会社によって楽だったり、反対に残業まみれでブラックだったりするように、職人も「この仕事だったら楽!」とは簡単には言えません。

都会型と地方型に分けて見てみます。

1、都会型職人

都会型職人とは即ち、高層マンションや大規模な商業施設をメインに、集団で仕事をこなすタイプの職人達です。
各会社同士が大人数で現場に入ることも多く、監督者が各会社の進捗状況を細かく管理し、工程を決めていきます。

この都会型というのは、一つの建物を長期で作っていく、もしくは改修していく為に同じ材料を大量投入します。
そのため、作業範囲はとてつもなく広いものの、一度作業方法が決まれば後は同じことの繰り返し、即ち単純作業になりやすいのも特徴です。

一方で、大量の材料の移動であったり、高所や足場での荷物移動等、危険が多い仕事でもあります。
同時に、多くの会社が入っていることから、他社との兼ね合い(作業範囲が被る等)から、仕事が進みにくく、予定がずれ込まないよう限られた時間でとにかく仕事を進めていかなければなりません。
まさに体力が無ければ難しいのが都会型職人といえます。

2、地方型職人

一方で、地方型職人というのは、一軒家や低層の小さなアパートが主戦場です。
その為、都会型とは違い、比較的少人数だったり、一人親方で仕事をすることが多かったりします。
同時に都会型のような大量の仕事をスピードを持ってこなしたり、高所で危険があったり、ということはそこまでありません。
足場作業があっても3階や4階程度、都会型の数十階の上、といったこともなく安心して仕事が出来るでしょう。

しかし、地場に根付いた不動産や工務店、そして一人ひとり個人のお客様の希望に沿ったまさにオーダーメイドとも言えるレベルでの細かな調整が必要となります。

この文面だけを見れば、むしろ楽しいのでは?と考える人も多いでしょうが、
一日一軒程度現場をこなして材料引き上げ、また次の日に材料を搬入して作業、それも一軒一軒違う材料な為、朝早くや前の現場終了後に一つ一つ材料を準備
という作業のロスタイムがとても多く、都会型よりも収入を上げるのが難しかったりします。

また、このオーダーメイドレベルの細かな調整は技術レベルの高い熟練の職人でなければ難しく、荒い工事をしようものならすぐにきついクレームが入りますし、地方という土地柄、今後仕事をくれるお客様や不動産、工務店がすぐになくなってしまいます。

そのため、修行中もとても厳しく親方から指導が入りますし、そうでなければ独立もしにくく、実は大変だったりもします。

全ての職で、どちらのパターンもありえる

あくまでも一例ですが、クロス屋(壁紙屋)を例にして考えましょう。

都会型のクロス屋は、同じ建物内の同じような部屋を同じ壁紙を使ってとにかくスピード重視で進めていきます。難しい材料を使用することもないでしょう。
しかしながら別の業者との兼ね合いが発生しやすく、日程の制限が発生しやすい。がむしゃらに進めていかなければ多くの会社や元請けの監督にも多大な迷惑をかけてしまいます。

地方型のクロス屋は、そのようなスピード勝負はほとんどないでしょう。
日程も、大きな一軒家だろうと長めに見積もることが出来ますし、客先にもそれが受け入れられやすいです。
しかし、同じ一軒家の中でも一部屋一部屋の材料が異なったり、特殊な壁紙を使うことも多いことから合わせの技術が必須です。
また、何部屋も異なる世帯を同時に行う都会型とは違い、あくまでも個人所有の物件はお客様が目を光らせて雑な部分がないかを細かく見ています。

余談ですが、都会型のクロス屋は特殊柄の貼り付けが苦手だったり下地処理技術が劣っていたりしますし、地方型のクロス屋はスピード勝負でスパスパ貼っていくのが苦手だったりします。

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各会社の現場をイメージして決めるべし

結局のところ、この職人が楽!なんてことはなく、一長一短が多くの場所に発生します。
また、職業別で楽なところを探して入ってみても、調べた内容と全然違って楽じゃなかった、なんてことが発生しやすいです。

あなたは、上記文章を見て、体力型と技術型、都会型と地方型、どちらに惹かれたでしょうか?
各建築会社の募集ページだったり、直接話しを聞いたりしたら、今度はどんな物件が多いのか、といったことも細かくチェックしてみましょう。

大変か楽かは、職業単位ではなく物件単位で考えるものです。
是非本ページを参考に、あなたに合う職業を決めてみて下さいね!

下記ページにて、職人の種類についても解説しておりますので、こちらも参考にしてみて下さい。

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