建築系職人の仕事の種類27選!職種別徹底解説

職人

一概に職人と言っても、本当に多くの種類の職人が存在します。
製品を作る職人もいれば、伝統工芸品を作る職人もたくさんいます。

今回特集するのは、建築系の職人です。

細かく職人をまとめているページというのが無かった為、なんとなーく職人になりたいな、現場で会う別の職人さんはどんな仕事をしているのかな、というような方には参考になるかと思います。
この記事の職人だけで家とビルが一通り建てられるくらいには網羅しました。

point

職人には多くの職種がある

「家」や「ビル」といった建物は、何十人、何百人という人間が関わって出来ています。
数人程度で建つ家などほとんどないと言っても過言ではありません。

多くの職人さんは、屋根専門、クロス専門、といったように、細かく細分化されたそれぞれの技術を持ち寄ることで安全な家を完成させて行きます。

中には兼業、細分化された中でも更に一部のみに長けた職人もいる為、細かく数えていけば、とんでもない種類の職種があります。

  • 職人になりたいけどどれにしよう
  • 家を作るのにどんな作業をしているんだろうか
  • 家の補修を頼みたいんだけどどこに頼めばいい?

そんな人達の為に、私自信の経験や友人の職人等から情報を取り寄せ、職人達の種類と仕事内容を、家を建てる流れに合わせて徹底網羅致しました。
是非参考にして下さい。

※地域や人により、呼称、職の分け方等に違いがあることをご了承下さい。
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整地・基礎工事

家を建てるにあたって、まずは土地を綺麗にして増強工事を行うことで、柱を建てても崩れないような強い土台作りが必要です。

そこで活躍する職人さんをまずは紹介します。

解体屋・はつり工

解体屋は、読んで字の如く、家の解体をメインとしている仕事です。

イメージでは重機等を使って家をガンガン壊しているイメージも強いですが、メインは解体後の整地作業です。

即ち、土地に何もない状態にしなければなりません。
もし何か残っていれば、下地や柱を作る為に悪影響を及ぼしてしまいます。
そのため、ある程度解体された柱やコンクリートは、更に手作業などで細かく解体、運搬、といった地道な作業も行われております。

また、解体時にも適当に壊していては、周囲に危険を及ぼすことがある為、緻密な計算のもと、散らばりを最小限にして解体を進めて行かなければならない職業です。

はつり工は、解体屋が兼業で行っている場合が多い仕事です。

コンクリートやアスファルトを削ることを専門とした仕事で、建物や駐車場の設置、道路の舗装といった作業の際に凹凸になってしまった部分や無駄な部分を削ぎ落とす技能を持っています。

この無駄な部分を削ぎ落とす為に、必要な部分を削ぎ落としてしまったり、場合によってはそれが原因で建物の倒壊事故が起きてしまう可能性もあります。

そのため、コンクリート等に不備があった際にははつり工という専門の職人が作業を行うことになります。

土木工・基礎

土木工事、と聞くと、道路などでよく行われている舗装工事を思い浮かべる人も多いかもしれません。

もちろん道路の舗装工事も土木工の一種なのですが、「土」という文字が入るように、土台に関わる仕事が多く、建築においての土木工は、建物の下地作りを行っております。
そのため、「基礎屋さん」という呼ばれ方をすることもあります。

家や建物の下の部分には、上記画像のように、必ず基礎と呼ばれるコンクリートが存在します。
この基礎を

地面を掘る→鉄筋を組み立てる→コンクリートを流し込む

という手順を、強度確認を行いながら1ヶ月以上かけて遂行し、安全な家を建てる基盤を作る大事なお仕事です。

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家や建物の組立工事

皆さんが特に馴染みのある職人さん、というのがこちらです。

基礎が完了したら、家そのものを建てる作業工程に入ります。
細かい作業と緻密な組み合わせで頑丈な家を作り上げる職人です。

大工

皆さんご存知の通り、家を組み立てるスペシャリストです。

彼らはただ木材を買って釘を打っているわけではありません。

壁や巾木などの和室の木製部分に至るまで、木を使うスペースのほぼ全てを担当しています。

また、家の設計書を元に、仕様に沿った木材の加工を行うことも彼らの大事な仕事の一つです。

カンナやノミを初めとした多様な道具を使いこなし、ミリ単位で木を削っていき、木材同士に歪みが生じないように計算しながら作業を行っています。

基礎工事など、家に関係することが一部を除いて一通り出来てしまう人も多く、職人の中では最も万能な職種の一つです。

屋根・瓦屋

屋根屋さんは、1ミリの隙間も作らずに何百枚もの瓦を重ねていく、全てにおいてが細かい作業の積み重ねです。
もし1ミリでも隙間を許してしまえば、雨漏りを引き起こすことになってしまいます。

また、近年は瓦を採用しない屋根も増えてきましたが、そのような屋根においても対策を欠かすことは出来ません。
隙間への特殊材料塗布により、水漏れを絶対に許さない強固な屋根を作り上げています。

また、瓦や屋根の加工を行うことも屋根屋の特徴です。

規格の異なる家や、細かい調整の為に特殊な機械を使用し、ピッタリ重なり合うように削る、といった作業も行っています。

少しのズレも許されない熟練の技術によって、屋根は支えられています。

鉄筋工

マンションやアパートで生活したことのある人なら鉄筋コンクリート造(RC造)という単語をご存知でしょうか?
防音性・火災・震災に強いマンションとよく言われます。

鉄筋コンクリートは通常、コンクリートの中に上記画像のような金属(鉄筋)の骨組を埋め込む作りとなっています。
その金属の骨組を作っているのが鉄筋工です。

金属の結束バンドのようなものを使い、縦横に金属を組み込んでいきます。
ズレや倒壊は絶対に許されませんので、繊細な技術と多量の鉄筋を運搬・組立をする膨大な体力が必要とされます。

もちろん組立のみならず、鉄筋の長さ調整の為の加工も行っております。

型枠大工

鉄筋工が骨組を作ったのち、その周りをコンクリートで固めていくのが型枠大工です。

コンクリートを周囲で固める、とは言うもののその工程は非常に複雑で、

木製の型枠を作成する(設計・加工)

型枠を鉄筋の周囲を囲むように組み立てる

型枠の中にコンクリートを流し込む

型枠を解体する

と、非常に多くの作業量が求められます。

また、一回コンクリートを流し込んで終わり、というわけではなく、一部を固めた後、更にその上から固めていく形を取るので非常に時間がかかります。

更には柱や梁(はり)、壁といった細かい部分の作業も行うので、一人前になるまで他の職人以上に修行が必要な職種でもあります。

鉄骨工

鉄筋工と名前は似通っていますが、扱う鉄の種類が違います。
別名鉄骨鳶、足場もない超高所作業を伴う非常に危険な仕事です。

添付している画像の鉄、よく橋などで見かけませんか?
このような鉄の組立・加工をメインに仕事しているのが鉄骨工です。

マンションの種類に、鉄筋コンクリートの更に上位に当たる、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)というワードがありますが、鉄筋コンクリートの中に更に鉄骨を組み込んでいるのが鉄骨鉄筋コンクリートになります。

スカイツリーが全溶接で作られているのは有名ですが、あれも鉄骨で作られています。

ただ組み立てるのみではなく、溶接で鉄を溶かして鉄同士を繋げる作業を伴うので、溶接の資格が必要となる仕事でもあります。

板金工

「板金」と聞くと、車やバイクの部品等を作っていたり、車の補修をしたりしているイメージのある方も多いと思います。

農家の大きな倉庫等を見ると、トタン屋根と呼ばれる、金属の屋根が使用されていることも多いのではないでしょうか。
板金工は、そのトタン屋根の取付業務を行っています。

雨樋(屋根から繋がっている排水用のパイプ)や外壁、といったものの取り付けも板金工の仕事です。

取付前の加工による準備も去ることながら、薄い金属の性質を活かし、現場の取付作業中でも曲げたり折ったりと、職人達の判断で加工を行いながら取付を行います。

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外装工事・内装工事

建物の根幹となる部分が完成してきましたので、今度は外装・内装を仕上げていく仕事の紹介をして行きます。

職人の仕事といえば、基礎や建築工事が目立つものですが、建築後も多くの工程を行うことで完成に近づいて行きます。

左官工

セメント材や土等を使って壁を作ったり、コンクリートをならす(平にする)仕事です。

昔ながらの和室などでは、壁をこするとポロポロと土が落ちてくることがありますが、あのような造りの壁を塗り壁、と呼びます。塗り壁を作るのも左官工の仕事です。

近年ではビル・マンションなどの建物のコンクリートを平らにする作業を行います。

「平らに」とは言いますが、ならしに使うモルタル等の材料は粘度が高く、なかなか平らにすることが難しいです。
どうしても一部分を平らにすると、平らにする為に使用した道具で端っこが浮いたり跡がつくことがある為、端から端まで全面を平らにしようと思うと、熟練の経験が必要とされます。

大工と並んで現在存在する建築職人の中では古い歴史のある職種ですが、長年の継承と彼らの熟練の技術が、日本に存在する多くの安全で美しい建物を生み出していると言えます。

防水・シール

屋根職人以外にも防水工事を担当しているのが、防水・シール職人ですね。

廊下の側溝部分、ビルやマンションの屋上、ベランダの床(壁側も)等、グレーに塗られている部分がありますが、あれが防水加工です。

防水工事は雨水等が貯まりこまないように撥水出来る塗料等を塗り込んでいくことが仕事です。

とはいえ、多種多様な塗料を何層も塗っていかなければならず、膜厚(塗料全体の厚み)も考慮していかなければならない為、確かな技術と計算が求められる仕事でもあります。
塗り方を一歩間違えれば、雨水が流れていかずに貯まり込んでしまいます。

また、外壁等の端っこに、ゴム状の(家によっては剥がれかけている家もあるかもしれません)数センチ幅の線があったりもしますが、あれがシール材です。
貼っているように見えますが、粘度の高い液体を付けています。

塗装屋

ペンキ屋さん、とも呼ばれますね。
外壁等の色付け、といった仕上げ作業を行っているのが塗装屋です。

簡単に塗装とは言いますが、凹凸や場所ごとのムラが無いような塗り方、塗料が落下・飛散しないような慎重さなど、丁寧な仕事と技術が求められます。

大きな建物になると、何色もの塗料を同時に抱えて高所を動き回らなければならない為、大変な仕事です。

また、膨大な範囲を担当致しますので、足場の上だと無理な姿勢での塗り方を要求されることも多く、細かい移動量がとても多い仕事と言えます。

長尺シート

マンションやビルの外廊下、階段などの床材貼付作業を行うのが長尺シート職人ですね。
名前の通り、「長い尺のシート」で長尺(ちょうじゃく)シートです。

たまにコンクリート打ちっぱなしのままになっている廊下を見ることがありますが、長尺シートはただの装飾品ではなく、床の防水・滑り止め対策になっています。
広義では防水ということもあり、防水屋との兼務(ウレタンと長尺の複合防水と呼ばれる)を行う職人も多いです。

また、階段等についている滑り止めの設置も長尺シート職人の担当業務の一つです。

モルタル等の上から圧迫をしながらシートの貼付を行いますが、シートの材料にガラス材等が使われていることも多い為、体中に微粒子レベルのガラス材が付き、数日落ちないなんてことも頻繁にあり、痛みも感じやすいです。

素人が貼付を行ってしまうとどうしても空気が入り込み、浮き出てしまうことも多い為、素人目には簡単そうに見えますが、目に見えない部分の補修まで合わせ、技術力と注意力が必要な仕事ですね。

軽天屋

軽天とは、軽量鉄骨(軽い金属)のことを指します。
石膏ボード(壁に使われる断熱材)の貼付業務を兼務して、内装仕上の職人として活動することも多いですね。

これまで、家の壁や屋根、天井の支柱などは木材で作られることも多く、大工が主として担当をし続けてきました。
しかしながら、技術の進歩により軽くて丈夫な金属が使われることが多くなってきています。
その業務を担当するのが軽鉄屋です。
耐震・耐火の面で言ってもやはり木材より金属の方が安心感が違いますね。

内装仕上職人、というだけあり、家の断熱機能や軽天を鉄筋のように組み込み、増強する役割を持っています。

建具工・サッシ工・鍵屋

玄関ドアや部屋の扉、ふすままで、家の中で使われる建具の設置を行うのが建具工です。
量産品もありますが、制作まで行うこともある為、デザインセンスや特注品の制作技術も求められる仕事になります。

また、建具職人の中にはサッシ工と呼ばれる、窓や網戸、シャッターの取付を行う職人もいます。
窓サッシはビス止めのみではなく溶接で行われるタイプのものも存在することから溶接の資格が必要となる為、建具職人全員が担当出来るわけではなく、サッシ工のみを専業としている場合も多いです。

鍵の取付に関しても建具職人の担当職務となりますが、特殊鍵等の設置と合わせて、鍵屋として専業で行っている場合もあります。

防犯面においても建具職人が関わる範囲が広く、施工ミス等は絶対に許されない仕事です。

タイル工

その名の通り、タイルを貼ることを専門にした職人です。

現在はユニットバスが主流ですが、昔ながらのお風呂に貼られているタイルも、タイル工が担当しています。
玄関先に四角いレンガのような壁があったりしますが、あれの設置作業もタイル工の仕事です。
つまり、場所は限られず室内外両方で必要とされる職人ですね。

ただ、近年は先述の通りユニットバス等、室内での需要が減少しており、左官工やレンガ工・ブロック工等が兼務して行うことも増えてきております。
モルタルを使用して貼っていくという工程の都合上、上記のように近い材料を使用する職人も活躍が出来る、というのが大きな原因ですね。

クロス・フローリング屋

クロスは壁紙、フローリングは床材のことを指します。
どちらか専門で行うことも、兼務することもあります。

ただ貼るのみではなく、石膏ボードの繋ぎやネジ穴、歪みのならし等から作業を行っていきます。
上記画像の白い縦線はまさにならし作業の一つです。

近年はDIYの流行やホームセンター等で気軽に材料を購入出来るようになってきた為、若干の需要低下はありますが、プロの工程と使用する材料、そして繋ぎ目の完成度はレベルが違います。

どうしても素人が貼ってしまうと、経年劣化により壁紙が浮き出てしまったり、埋め込んでいたネジのサビが出てきてしまうこともありますが、プロの施工では空気抜きから圧迫、繋ぎ目の調整等細かい技術を施し、長年劣化しない内装を生み出すことが出来ます。

材料知識も必要とされ、インテリアとしてのみでなく、それぞれの部屋にあったクロスやフローリング材の選定等、経験がものを言う職種です。

畳屋

畳の張替えや作成を専門とする職人です。

機械を使って作成しますが、裁断→張付→縫付という工程で、複雑に草を絡ませ合っており、平らで生活に使用出来るレベルの畳を作る技術を手に入れるのには何年もの修行期間がかかります。

畳のメンテナンスを担当することもあります。
設置する位置の問題もあり、どうしてもカビが発生してしまいやすいのが畳という製品です。
そのため、洋室が主流となった昨今では需要がないかと思いきや、新築物件の際には畳取付を希望する人も多いのだとか。

少しずつ量は減ってはいますが、今後は伝統系の職人の域にも広がっていくのではないかな、とも思うのがこの畳職人です。

ハウスクリーニング

内装工事終了後や、入退去時の清掃を行っているのがハウスクリーニングです。

入退去が激しい時期ですと、数年物の油汚れやカビを数時間もかけずに綺麗にしていく作業スピードが求められます。
また、納入の最下流工程であることから、汚れ等の見逃しは絶対に許されません。

たかが掃除、と思われますが、非常に重労働でシビアな世界です。
高圧洗浄や特殊洗剤、家の構造によっては急遽その場で自作の道具を作ることもあります。

以前の住民や作業の影が残らないようにする仕事ですので、隅々まで新品のようになるまで、徹底した清掃が行われます。

ブロック工・レンガ工

家や学校の塀等に使われるブロック塀やレンガ塀ですが、あれを作成するのがブロック工・レンガ工の仕事です。
タイル工も同様の技術を要することから、兼務することもあります。

コンクリートを重ね合わせ、モルタル等で接着していきます。
塀として家を守る機能を持っているため、施工がしっかりしていないと倒壊してしまう場合があります。

そのため、ブロック塀では中身を空洞化し、中に鉄筋を固定して通すことで耐久性を増加しています。

レンガ工は、築炉工などとも呼ばれ、家の中の暖炉の作成も行っており、現在においても工場ボイラー等、活躍の場は建築のみではありません。

外構エクステリア

一緒くたにしていますが、その業務は多岐に渡る為、それぞれを専業としていることも多いです。

外構、つまり家の外側を構成する設備を担当する職種で、植栽(林業)、カーポート(車の雨除け)、フェンス、庭、ウッドデッキ、ベランダといったものの設置を担当します。
つまり、イン(IN:内側)テリアの対義語としてエクス(EX:外側)テリアというワードが存在する、ということですね。

このようなデザイン性と自由度の高い仕事であることから、必要とされる技能や知識の幅広さは群を抜いています。
特に住人から直接依頼された際のプレッシャーは凄まじいものもあるでしょう。
常に新しいことを学び続けられる貪欲さも必要とされます。

設備屋

建築物内部のキッチン、風呂、化粧台といった設備の取付を行うのが設備屋です。
それぞれ専門の場合と、地方では全て兼務してなんでも屋さんとして活動している場合があります。
所謂「多能工」ですね。

新築や入替のみでなく、リフォームで全ての業務を一手に担えることから、非常に需要がある職種ですが、それぞれ扱うメーカーや仕様が異なることも多く、新製品の仕様変更についていかなければ時代に取り残されてしまう職種でもあります。

初物に関しては現場で設置説明書を見て取付作業を行うことも多い為、日曜大工等が得意な人には向いている職業とも言えます。

配管工

パイプの配管業務をメインにしています。

配管とは言うものの、その種類は多く、水道、ガス、空調等様々であり、それぞれに専門的な技能と知識・計算が求められます。
そのため、通常はそれぞれ専門の職人として職務をこなしています。

ただ繋げただけの配管や、圧力や流量計算の甘い配管は、流体(パイプ内を流れている水・ガス・空気等)の影響で配管が破損してしまったり、流体そのものが漏れてしまい、インフラの断絶、場合によってはガスが漏れて火災事故に繋がる恐れもあります。

私も過去インフラ系の製品を扱うメーカーに努めておりましたが、特殊な計算と公式が必要とされることから、プロでも少し間違えれば配管ミスに繋がる緊張感のある仕事であると言えます。

電気工事士

その名の通り、電気の配線を行うのが主な仕事です。
エアコン工事も電気工事士が行う場合があります。

電柱から建築物へ電気配線を引っ張ることで電気を通すのですが、漏電、感電等大きな危険を伴う仕事です。

電気は一本の線で数多くの家庭を支えています。
そのため、うっかり配線ミスをしてしまうと団地全てが停電してしまうようなシビアな仕事です。

時にビル管理の仕事で常駐する場合もあり、人々の生活を支える大切な仕事をこなしています。

雑工

職人…というべきか迷いますが、いわゆる現場での雑用役です。

大規模工事の際にアルバイト等で募集されることが多いようですね。
職人に頼む程ではない運搬や窓サッシ・手すりの取り外し等、細かい仕事を請け負います。

また、現場等で手の空いた職人さんに雑工費を支払って施工管理者が手伝いをお願いすることもあります。

とはいえ、住人や管理者のものを扱うのは事実ですので、現場での責任は他の職人と同じです。
職人に興味があるけどすぐには…なんて人はこういったアルバイトで建築現場を直接見るなどして、実際の雰囲気を感じてみるのもいいと思います。
とても勉強になると思いますよ。

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建築に直接関わらないサポーター

続いて、建築を直接行うわけではありませんが、裏方で職人の建築・改修作業のサポートをするに職人達を紹介致します。

彼らの仕事は、職人達の仕事を安全且つ円滑に進めていく為に大きな役割を担っています。

重量鳶・足場鳶

鉄骨工(鉄骨鳶)と並んで最も危険且つ大変な仕事と言われ、最も高給取りな職人でもあるのが重量鳶・足場鳶です。
鉄骨と並んで兼務することもありますが、それぞれ別の仕事です。

足場鳶とは、建築現場で多くの職人が作業出来るよう、足場を作る職人です。
建築物の改装工事等で、周囲をパイプで囲っている光景を目にしたことがあるかと思います。あれこそ足場で、職人達の行動スペースとなっています。

2階〜3階建てならいざ知らず、ドームの屋上や超高層ビル等の足場を1から組み立てていきます。
周囲をネット等で囲うこともない危険な環境ですが、組立速度はピカイチで、世界的に見ても日本の鳶職の技術力は1段上といって差し支えありません。

また、工事中にも足場を回り、絶対に崩れないよう、点検しています。

一方の重量鳶は、高所で使うクレーン等の機械や鉄骨等の重量物を高所に運搬する仕事です。
数十トン、場合によっては数百トンのものを超高所まで運搬しますが、このような大型のものが風で煽られたり、作業ミスでミリ単位でも想定した位置からずれてしまえば、大事故に繋がります。
運搬中の機械や道具を落としてしまう事故等も度々起きています。

その為、重量鳶は特に特殊な「玉掛」と呼ばれる専門的技能が必要であり、超高級取りとされています。

リース屋

鳶が組み立てる足場用のパイプやクランプ(足場を固定する道具)であったり、仮設トイレ、建設機械、水道まで、多くの建築資材をリース(貸出)するのが、リース屋です。

多くのリース品が日々出荷・納入される為、内部では運搬業務として多くの力仕事があります。

建設警備・誘導

建設・改修現場に必ず必要なのがこの警備員という仕事です。

住民の安全を守るのみではなく、道具や機械を積んだ車がひっきりなしに行き交う中、誘導業務で事故を起こさないよう管理を行っております。

誘導に際しては国家資格が必要であり、しっかりと誘導の勉強をしたプロが現場で警備を行っています。

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日本は多くの職人達に支えられている

日本の職人は、世界で見ても非常に高レベルです。
東日本大震災の際には、復旧の速さに世界中の人々を驚かせていました。

一口に職人、といってもその種類は本当に様々で、必要とされるスキルも全て異なります。

全て簡易的な説明であり、全て奥の深い仕事ですし、世の中の建築物が多くの職人達が力を合わせて完成した作品なのである、ということがご理解頂けたと思います。

もし、少しでも職人という仕事に興味を持って頂けたなら幸いです。

気になる職業があったら

気になる職業があれば、是非チャレンジしてみて下さい。
下記記事にて、求人の探し方についてもレクチャーしております。

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